便利なうす羽織 ~桜から紅葉まで~
朝が寒いですね~
秋は気温の変化が激しい季節です。
猛暑の夏から足早に季節は過ぎていきます。
豊穣の季節、食べ物はより美味しく、紅葉が色づき、文化の秋とも云われる日本のこの季節は着物が最も似合い、楽しい時期でもありあます。この秋に、より心地よく着物を楽しむのに”マスト”なアイテムが「うす羽織」(うすばおり)。便利な「着物アウター」のうす羽織をご紹介させて下さいませ。
「うす羽織」(うすばおり)って何ですか?
突然、うす羽織と言われても何が何だかと思われるかもしれません。
まずは羽織にも着物と同じく、1「袷」(あわせ)と2「単衣」(ひとえ)があります。
以前は羽尺(はじゃく)と呼ばれる羽織専用の反物(全体の長さが短い)があったのですが、現在は種類が豊富な中から選べるので、着尺(きじゃく)と呼ばれる、長さのある着物用の生地で作られる事が多いです。
小紋、無地、紬、お召し、紬地の小紋だったりと選べる表地は豊富です。
生地がよりますが、余った布をお直し用に取って置いたり、ショールや、前掛け、共布の草履バック等、何か他の物を作るのに使ったり出来るので無駄にはなりません。
1「袷羽織」(あわせばおり)は着物同様、羽裏(はうら)と呼ばれる裏地を付けて、表地と裏地を合わせて仕立ててあるものです。
2「単衣羽織」(ひとえばおり)は裏地が無く、一枚で仕立ててあります。
この「羽裏」(はうら)は、表地(おもてじ)以上に楽しめるものですが、これについてはまた後日。
2の「単衣羽織」(ひとえばおり)の中にも、普通の2-1「単衣羽織」と2-2「うす羽織」(うすばおり)とがあります。
2-1「単衣羽織」は基本的に裏が付いていない羽織ですが、
2-2「うす羽織」(うすばおり)は表の生地自体が一般の物よりも薄く、軽く、透ける様に作られています。夏物の生地も含めて、もの凄く透ける物や、少しだけ透ける物、またほとんど透けない物も含めて、だいたいは袷(あわせ)用の表地よりも薄いのが特徴です。
じゃあ「うす羽織」はいつ着るの?
そうですよね、薄物だと着られる季節が限られるのではないの?
そう思われている方は、正解です!
確かに、薄い生地ですから冬に着るにはちょっと寒々しい感じがしますし、実際に寒いと思います。
しかし、ここでお勧めしたいのは、極薄のシースルーの生地ではなく、うす羽織でも、透け感が抑えられている生地で「ちょっと透ける」軽めのシワになりにくい生地です。
このチョイ透けの生地には色々とありますが、紗のお召しや、夏大島、透け感の少ない染め様の紗の生地等が最適です。また、近年、夏、単衣用におられている爽やか縮緬も向いています。
この生地で作ったうす羽織に関しては地域やその日の天候にもよりますが、「桜から紅葉まで」、4月の桜の季節~紅葉の10月一杯位までの最長で7ヶ月間は着る事ができます。
4月の桜の頃、お天気の良い日などはポカポカと暖かく、特に、車やバスに乗っているときなどは暑くて堪らない位になる一方、東北地方等では桜は満開なのに雪が降ったりする事があります。体温調整が微妙に難しい季節です。そこで、カーディガンや、ジャケットの様に重ね着で体温調節が出来るのがうす羽織の良いところです。
10月も同様で、やはりお天気次第でその日の気温が大幅に変化します。
あくまでも、地域性があるので若干時期がズレるのと、日本全国一律でとは行きにくいですが、多くの地域であてはまります。
何に重ねたら良い?
どんな着物の上に着れば良いの?
いつ着るかは分かったけど、いろんな着物がある中で、一体どの着物に合わせたら良いの?
一般に、羽織は訪問着や留袖等の礼服にはあまり向きません。一部、最近は使われる事が少なくなりましたが、紋付き羽織等は略礼装(りゃくれいそう)として使うことが出来ますが、礼服にはコートを着ます。それ以外は、羽織はふだん着として、おしゃれ着として、どんどん着てみましょう!
家紋の入らない羽織は、おしゃれ着に重ねる事が多いです。小紋、紬、色無地などに重ね着しちゃいましょう!もちろんちょっと立派なお食事会等で、紋の入った無地に重ねて頂くのもOKです。
4月~5月:袷や単衣の小紋、紬、色無地に
6月・9月:単衣や夏物の小紋、紬、色無地に
7月・8月:夏物の小紋、紬、色無地に
10月:袷の小紋、紬、色無地に
(場合によっては単衣の紬に)
コートとの違い
コートは室内に入る際に脱ぐのが作法です。しかし、羽織はジャケットと同じく、着たまま室内に入る事が出来るのが羽織の最も良いところです。作法を気にしすぎて寒い所で脱いだり、着たりする面倒がありません。寒いのに周りを気にして、脱がないといけないのはチョット大変ですよね。
ただ、前述しました通り、コートは留袖や訪問着を中心にふだん着などにも幅広く使うことが出来る一方、羽織は礼装には向きません。あくまでふだん着やおしゃれ着用です。
着る場所と機会に応じて使い分けをしましょう。
脱いだ時に邪魔にならない
もう1つのマストポイントとしては、うす羽織は生地自体が薄く、裏地が付いていない為に暑くて脱いだ時に小さくたためるので邪魔にならないという事です。
ここでポイントは、生地を選ぶ際になるべくシワになりにくい物を選ぶ事です。脱いだ羽織はたたんで手持ちのバッグなどの袋物にしまうこともあると思います。小さくたためてコンパクトにしまえるのもうす羽織の良いところですが、脱いだ羽織をまた着る時に、シワになってしまっていたらチョットがっかりですよね。生地選びの際は少しだけご注意ください。
着物の色で透け感の使い分け
うす羽織は透けるのが特徴ですので、生地によってですが、着ている着物や、締めている帯が透けて見えます。うす羽織の色目が濃い色の場合、着物や帯の色が白っぽく薄い色だと透けて見えます。これは初夏から晩夏にかけての暑い季節に透け感を出す事で涼やかさの演出が出来ます。
また、4月・5月・10月等の夏以外の季節だと余り透け感を出しては寒々しい感じがするので、濃い地色の羽織を着る際には、薄色ではなく、なるべく濃い色の着物や帯の方が透け感を抑えられて良いかと思います。透けないと、うす羽織には見えないので透け感を抑えると良いみたいです。
おしゃれアイテムとして
ここまでは実用的な部分でのご紹介でしたが、ここからはおしゃれアイテムとしてのご紹介です。着物アウターとしては実用面だけでは面白くないので、やぱりおしゃれで素敵であって欲しい。折角着物を着るににあたっては、むしろそこが一番大切なところではあります。
着物に合わせて表地を選ぶ事が最も大切ですが、ベーシックな物としては無地っぽいものが合わせやすいです。着物の柄や色を余り選ばずに使える物が良いですね。
ただ、羽織、コートは着物よりも大胆な大き目の柄を選んでも大げさになりにくいのも特徴です。羽織だから思い切って見ても良いかも知れません。
いつもは何も羽織らずに帯を出してお出かけしている方も、羽織をはおる事でおしゃれ度がもう一段アップします。洋服でもジャケットを羽織っていると全体に安定感やキチっと感があるのと同じく、着物でも羽織姿は全体として完成されている様に見えます。
着姿全体のシルエットが裾しぼまりでシュッッと、見え、シルエットがとても綺麗でエレガントに見えるのも特徴です。
お太鼓がすけ目から少し覗いて見えるのも面白いですね。
また、羽織を脱いだり、小さく簡単にたたんだり、着たりするしぐさ自体も、とても素敵に見えます。
お気に入りの帯をいきなり見せてしまうよりは、勿体ないので羽織でかくしてしまう事で、帯の前柄からお太鼓を想像してもらうのも良いのではないでしょうか?
さて、ここまで、うす羽織の魅力を少しだけご紹介させていただきました。今着物を楽しんでいる方も、これから着物をはじめられるビギナーさんも、うす羽織ひとつで着物ライフがより楽しく、心地よいものになる事を祈っております。
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